重症心身障がいについて
重症心身障がいって?
重度の身体障がいと重度の知的障がいを併せもつ障がいです。移動や食事、入浴、排せつ、寝返りなどを自分一人で行うことが困難なため、医療や福祉サービスを提供する専門施設に入所したり、自宅で福祉サービスを受けたりしています。また、重症心身障がいの中でも、特に重度の状態では、呼吸がうまくできないため人工呼吸器を付けたり、鼻から胃に管を通して栄養摂取したりしています。肺炎を起こしやすいなど健康上の問題も大きいので、医療的サポートは重要です。
状態
●姿勢:ほとんど寝たままで、自力では起き上がることが困難です。
●拘縮(こうしゅく)・変形:手や足などが動きにくくなる、変形していることが多いです。
●筋緊張:筋肉が緊張し、思うように手足を動かすことができない場合があります。
●誤えん:口から取り込んだ食べ物や水分をうまく食道に送ることができず、誤って気管に入ってしまいやすいです。肺炎などの原因にもなります。
●たんの吸引:気管切開などのため、自力でたんを出すことができない人は、介助者などがたんの吸引を行います。
●てんかん:重症心身障がい児の場合、てんかんを併せもつ場合が多いです。
支援に関して
●移動する時は、介助者に抱えてもらったり、車いすなどを使ったりします。本人の体が大きい場合や医療機器を持ち運ぶ必要がある場合、介助者の負担はより大きくなります。少しの距離でも、移動に人手が必要そうに見えたら、「何かお手伝いすることはありませんか。」と声をかけてみてください。
●車いすやバギー( リクライニングできる車いす) などで移動するので、駐車場や通路などでは広いスペースが必要です。近くを通る時やエレベーターに同乗する時は、配慮してください。
●かむ力や飲み込む力が弱く、通常の食事が食べられない場合は細かく刻むなどの加工をして食べています。
●言語による表現は一般的には困難です。しかし、声や身ぶり、目配せなど、いつも接している人であれば分かるということはあります。表現力は弱くても、気持ちを聴きとろうとする姿勢は大切です。