聴覚障がい・言語障がいについて

障害について

聴覚障がい・言語障がいって?
 聴覚障がいには、聞こえの程度によって「 ろう」「 難聴」があります。先天性の場合もあれば「中途失聴」の場合もあります。一見、困っていることが分かりにくいため、周囲から誤解されることもあります。聞こえの程度や、コミュニケーション方法は人それぞれです。
 言語障がいには、言葉の理解や適切な表現が困難な言語機能の障がいと、言葉の理解には支障はなく、発声だけが困難な音声機能の障がいがあります。また、聴覚障がいと言語障がいが重複する場合もあります。
●ろう:生まれつき聞こえない、言葉を覚える前から聞こえない。
●中途失聴:言葉を覚えた後で聞こえなくなった。発話はできる人がほとんど。
●難聴:人により聞こえ方は違うが、少なくとも小さい音は聞こえにくい。補聴器を使って会話できる人から、音はあまり聞こえない  人までさまざま。
●言語機能の障がい:言葉の理解や適切な表現が困難。音は聞こえるのに、言葉が分からないという後天的な「失語症」のケースも。
●音声機能の障がい:言葉の理解には支障はなく発声だけが困難。吃音(きつおん)・構音障がいなど。


困ること(例)
●聞こえないため、情報を得られないことがしばしばです。例えば歩行中、後ろから来た車のクラクションや自転車のベルに気づかなかったりします。また、公共の場では放送などの呼びかけが用いられることも多いのですが、それには気づかない時があります。
●どのように不便なのかをうまく伝えることが難しい場合があります。
●ろうの人は文章(書き言葉)も苦手な場合があります。
●中には声を出して話せる人もいますが、「聞こえる」 と勘違いされて困る場合もあります。
●特に非常時( 災害時) の情報が不足しがちです。
●補聴器を使っている人もいますが、音の波長によっては聞こえにくいなど、十分に聞こえているとは限りません。

支援に関して
●連絡方法は、メールやLINE などの方法が有効です。
●講演や礼拝などでは、要約筆記など視覚を使った伝達方法があるとありがたいです。
●聞こえの状態や育った環境などにより、コミュニケーション方法は人によってさまざまです。本人の望む方法を理解してください。いくつかの方法を合わせることで、より伝わりやすくなります。手話・口話(口の動きを読み取る)・指文字(手指で五十音を著す特定の方法)・筆談・空書・身ぶりなどがあります。
●話す時は、相手の顔を見て、表情と口の動きが見えるようにしてください。(状況にもよりますが、マスクは外せるならありがたいです。透明なシールドも有効です。)
●はっきりゆっくり話してください。(早口にならないように。)
●相手の言葉が聞き取りにくい場合は、内容を確認してください。
●大切な要件は、まずは要旨だけを簡単にまとめて書いて伝えるとトラブルを減らせます。
●分かりにくい言葉は言い換えたり、身ぶりをしたり、実物の提示など視覚情報も併用してください。
 *視覚障がいと聴覚障がいを併せもつ「盲ろう」というケースもあります。